プールでの運動のメリットとは?水中エクササイズのススメ

この記事は3分で読めます

こんにちは、スポーツ整形外科医の歌島です。。

僕は整形外科医ですから、
ほとんどの患者さんは、
関節の痛みを抱えています。

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そんな患者さんから、最も多い質問の1つに、
「どんな運動がいいですか?」

というのがあります、

そこで、僕が答える事が多いのは、

「プールで歩いたり、泳ぐのがお勧めです」
(高齢者の方には歩くだけを勧めています)

と答えています.

本当は、もっと、こういう運動がいいですよ、
とか指導したいんですけど、

日本の医療問題の代表例である、
「1時間待たせて5分診療」(…すんません)
にならざるを得ない構造の中では、
難しいのが現状です。

ということで、
今回は、そういう方々へというよりは、
スポーツ選手向けにも
プールでの運動のメリットについて
お話ししたいと思います。

プールでの運動のメリットは?

水中トレーニング プール

結論から言うと、
ポイントをしっかり押さえれば
「カラダに優しく かつ 効果的」
ってことなんですね。

それぞれについて見てみましょう

プールでの運動はカラダに優しい?

これは、特に下半身(膝や股関節、足など)を
痛めている方、怪我のリハビリ中の方にとって、
重要なんですが、

水中で浮力がかかることによって、
足にかかる荷重(重力による負担)が
極端に減るということです。
この「重力打ち消し効果」がポイントです。

よく、膝の軟骨がすり減って痛い人が、
「それでもウォーキングとかした方がいいんですよね?」
と聞いてくれます。

そこで、僕の答えは、
「いや、膝の事だけを考えるなら、ウォーキングはむしろです」
ということです。

それだけ荷重というのは、
痛めている人には負担なんですね.

そこでお勧めするのが、
体重がかからない状態でのトレーニングだったり、
水中ウォーキングだったりするわけです。

実は打ち消すのは重力だけじゃないですよね、
「加速力打ち消し効果」というのもあります。

水中では水圧の関係上、
速い動きができないですよね。

怪我をするとき、
また怪我を再発する時は、
この速い動きに対してブレーキをかける、
速い動き中に予想外の動きになる、
ということがほとんどです。

例えば、足首の捻挫は、
ジャンプやランニングと言う速い動きの着地の瞬間ですよね。

つまり、「加速力打ち消し効果」によって、
スローな動きをしている限り、
怪我のリスクは低くなるわけです。

この、
「重力 & 加速力打ち消し効果」
これがカラダに優しい理由です。

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水圧という名の特殊ウエイト

次に「効果的」とする理由ですが、

これももちろん、水圧なんですよね。

ウエイトトレーニングでは、重力を利用して、
重いモノを持ち上げることで筋肉に負荷をかけます。
しかし、特殊な機械を用いなければ、
その負荷の方向は重力方向にかかります。
しかし、カラダの動きは下から上ばかりではないわけです。

その制限を解消する為に、
トレーニングジムではいろいろなマシーンが導入されていますが、
それでも、人間の多様な関節運動に対応しきれてるとは
とてもとても言えません。

しかし、水圧はいかがでしょうか?

全ての方向の動きに対して、
抵抗する圧力(=水圧)がかかりますよね。

下から上のみならず、上から下、
右から左、斜め左上から、斜め右下、
もっと複雑な回旋(スピン・ローテーション)運動まで。

その多様な動きに対する対応力は、
どんなマシーンもかないません。

一般的に、
マシーンが対応できる、
下から上への動きや、直線的な動きは、
アウターマッスルと呼ばれる外側の大きな筋肉が担います.

ですから、大きな筋肉は、
こういったウエイトトレーニングの方が、鍛えやすいです。

なぜなら、重さを変えることで、
負荷を自由に増減できますからね。
これは水中トレーニングに対する、
ウエイトトレーニングの大きなメリットです。

しかし、近年注目されている、
インナーマッスルと呼ばれる深いところの
小さな筋肉の多くは、

関節の回旋運動を担います.

肩や股関節であれば内外旋、
前腕であれば回内外、
というクルクルする運動ですね。

これをウエイトトレーニングで鍛えるのは、
効率が悪いんです.

なぜなら、どうしても負荷が直線的になりがちなので、
インナーマッスルを鍛えたいのに、
アウターマッスルが出しゃばるんですね。

そこで、
水中トレーニングの活躍です。

また、もっとシンプルなメリットを挙げるとすると、
やはり、あらゆる方向に圧力がかかるので、
単にウォーキングするだけでも、
陸上で歩くとは負荷の方向も強さも
全然違うわけですね.

ですから、違う刺激が加わる事で、
バランスよく筋肉が鍛えられます。

そういうメリットを生かすなら、
単なる水中ウォーキングも、
やはり、むやみやたらに、
色んな動きで前に進む事をお勧めします。

実際、ジムとかのプログラムでは、
手をいろいろと動かしたりしてますよね。

あれよりももっと、
下半身も含めて、おかしな動きをどんどんやることです。

そこにメリットがあるわけですからね。

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ということで、水中トレーニングの「カラダに優しく かつ 効果的」
ということのメカニズムを説明いたしました.

ちょっと考えれば分かる事ですが、
それをしっかり整理して、理解しておく段階と、
なんとなくボヤッとしている段階では、
トレーニングメニューを組み立てたり、
一つ一つのトレーニングを行う意識が違ってきますので、
しっかり押さえておきましょう。

診察ご希望の方
当サイト管理人 歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師

川崎市立井田病院
景翠会 金沢病院
さくら通り整形外科

各非常勤医師

関東の複数病院において外来診療・手術を行っている。
ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

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