ぎっくり腰とは? 筋肉が悪い? 整形外科医がガチ解説

この記事は3分で読めます

こんにちは、歌島です。
本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

スポンサード リンク

今日はぎっくり腰について、
その何となくな名前が今も尚使われる理由から、
原因などについてガチ解説します。

ぎっくり腰とは?

 

まずぎっくり腰とは何なのか?
それを知らないといけませんね。

しっかりとした保険診療における病名は、
急性腰痛症です。
これまた意味不明な病名です。

僕も最初にこれを知ったとき、こう思いました。

「あー、何も解明されてないんだな・・・」

と。
そういうことなんですね。

急性腰痛症

つまり
急性:急に起こった

腰痛:腰が痛い

症:病的状態

ということです。
そんなのわかってるよ!

と、言われそうですが、
明らかなのはそれだけだということなんですね。

スポンサード リンク

腰痛の原因はたくさんあるが、ぎっくり腰は・・・

急に腰が痛くなる病的状態

それがすなわち「ぎっくり腰」である。
と言われても、
結局何もわかっていないですよね。
実際、急に腰が痛くなる病的状態は、
ぎっくり腰以外にもたくさんあります。

例えば、

◎腰椎椎間板ヘルニア
という、腰の骨と骨の間のクッションに当たる
椎間板が傷んで、後ろの神経を押してしまう病態

◎腰椎すべり症
という、腰の骨と骨が前後にズレて、
グラグラした状態のため、
腰の関節やその周囲の筋肉に炎症が起こる病態

◎腰椎分離症
中高生に好発する、腰の骨の疲労骨折

◎腰椎圧迫骨折
最近は「いつのまにか骨折」
なんて名前で製薬会社がプロモーションしてますが、
腰の骨が弱くなって、
グシャッとつぶれちゃうような骨折ですね。

もっと重症なものでは、
◎化膿性脊椎炎
腰の骨やその周囲に細菌が侵入して、
繁殖してしまう状態。

◎腰の骨の腫瘍
骨にも悪性腫瘍ができることがあります。
これらは、レントゲンや
MRIなどを撮れば、
画像上、診断がつきます。
しかし、急性腰痛症、
つまり「ぎっくり腰」は
レントゲンを撮っても、
MRIを撮っても、特に異常がないことがほとんどです。

ぎっくり腰とは何も異常がないこと

ここで、我々整形外科医が
一般的に行っている診断の流れがわかると思います。

急に腰が痛くなったという患者さんに対して、
レントゲンを撮影したり、
時にMRIまで撮影し、

それでも原因となり得る異常がみつからない状態
それが

ぎっくり腰です。
こういうものを除外診断と言います。
しかし、それでは、ぎっくり腰を診断するために、
毎回、レントゲンからMRIまで撮像するのか?
と言うと、そうではありません。
なぜなら、頻度というものがあるからです。

急に腰が痛くなる病態の
約8割は明らかな原因がみつからない
腰痛であると言われています。
いわゆるぎっくり腰ですね。
ですから、その他、
先ほど述べた、
椎間板ヘルニアや、もっと重症の化膿性脊椎炎など、

それらを疑うべき、症状があるかどうか。
それは下肢のしびれや力が入りにくい、熱がある、眠れない痛みなど、
病態によって様々ですが、
そういったものを確認しながら、
必要であればMRIまで撮りにいく

という感じで診療を進めています。
それ以外は、やはり急性腰痛症だろう
ということで、それに沿った治療を進めます。

スポンサード リンク

ぎっくり腰とは実際なんなのか?

実際の、一般的な整形外科医の
腰痛診療の流れをご理解いただいたと思いますが、

正直、腑に落ちない気がするのではないでしょうか?
僕もそうです。
画像上、異常が見つからなければ、
それでいいのか?
それをすべてぎっくり腰で片付けていいのか?

それはずっと思っていました。

確かに、それらぎっくり腰と
片付けられてきた腰痛の多くは、

放っておいても
1−2週間程度で改善してしまう。
時にはもっと早く治ってしまうことが多いです。

それ故、
病態解明も進まなかったという背景はあります。
しかし、ぎっくり腰と片付けられている症状も、
実際、よく触れて、診察すれば、

痛みの部位も異なれば、
痛みの出る動作も異なります。

1つの原因ではない、
いろいろな状態が混ざって、

それらを総称して、
ぎっくり腰と言っているに過ぎません。
そういう意味では、
ぎっくり腰とはなんなのか?
という問いに対して、

一言で答えるのは無理ですが、
それでも、やはり、
ほぼ確実に起こっているであろうことは、

腰回りの筋肉の異常です。
MRIでは筋肉まで見えますが、
それでも画像上の変化は
捕まえられない程度の異常です。
例えば、よく足がつるという
こむら返りがありますね。

これもその瞬間、すごい痛みだと思いますが、
MRIで撮像しても、ほとんど異常は見つかりません。

これは筋肉の緊張が過剰な状態で、
痛みが出ているわけですが、
これと似た状態が腰痛のときも
起こっていると考えています。
そういう意味で、
ぎっくり腰を急性腰痛症と言わず、
筋筋膜性腰痛と言ったりもします。
さて、ここまでわかったような、
わからないような説明になってしまったかもしれませんが、

 

ぎっくり腰とは
正確には除外診断で行っていること。

その頻度が腰痛において圧倒的に多いこと。

そして、おそらく筋肉に画像上表れない程度の
異常が起こっているであろう事を解説いたしました。

それらを元に、これから、
では、治療はどうしていったらいいのか?
ということについて解説していきたいと思います。

診察ご希望の方
当サイト管理人の歌島は
関東の複数の病院で診療を行っております。

どうしても多くの患者さんを拝見している中で
時間をかけて人1人と向き合う時間がないのが悩みですが、
それでも、患者さんの希望を、
理想的にはゴールをできるだけ掴んで、
お手伝いできること、提供できることを常に探しながら診療しております。

専門分野は「肩」と「スポーツ傷害」です。

プロフィールはこちらをご参照ください。
スポーツコーチングドクター歌島のプロフィール
診察のご相談はこちら
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
診察ご希望の方
当サイト管理人の歌島は関東の複数の病院で診療を行っております。

歌島のプロフィール
診察のご相談

アーカイブ