走り込み 効果がない方法とある方法の違い スポーツ医解説

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今回は野球を始め、さまざまなスポーツにおいて基本として重要視されている走り込みという練習メニューについて整理していきたいと思います。

走り込みなんて古い
走り込みなんて効果がない
ただの精神論だ、根性論だ

というような否定的な意見もありつつ、

それでもなお根強く生き残っている練習だと言えます。

 

走り込みといっても、いろいろな走り方がありますから、一概には走り込みは効果がないとも効果があるとも言えるわけがありません。

効果がある走り込みとと効果がない走り込みがある

ということが正解だろうと思いますので、その違いについて解説していきたいと思います。

 

こんにちは、整形外科医でスポーツメディカルコーチの歌島です。本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

効果がない走り込み方法

まず効果がない、もしくは少ない走り込み方法の典型的な例を2つ紹介します。

この2つの例は

目的と手段

これがマッチしていないと言える例です。

つまり、目的のための手段として間違った走り込みをしている例です。

野球のピッチャーが球速Upのために長距離の走り込みをする

一番よくある例というのが、

「ピッチャーの基本は走り込みと投げ込みだ」

って言葉が昔から延々語り継がれていますが、

 

1にも2にも走り込み、とりあえず走っとけ!

というのでは効果は期待できません。

 

特に球速アップを目指して、とにかく走るなんてのは目的と手段がチグハグすぎて話になりませんが、

下半身を鍛えるという名目で長距離を何時間もかけて走り続けるというのも間違っていると考えています。

長距離走でピッチングに必要な下半身のパワーと安定性は得られません。

テニスのフットワークのために100mダッシュを繰り返す

横方向の動き、切り返しを繰り返すテニスのフットワーク強化のために単調にまっすぐ前方に走るダッシュを繰り返すというのも、

あまり詳しい説明も不要だと思いますが、目的と手段がマッチしていません。

Tennis player hitting forehand

効果がある走り込み方法

では、効果がある走り込み

つまり、目的と手段がマッチした走り込みをするためにはどう考えるといいのでしょうか?

走るという動作、トレーニングの特徴を理解する

まず大切なのは、走るという動作、トレーニングの特徴をしっかり理解、整理することです。

別に走ることは万能ではありません。

筋肥大は期待できない

まず言えるのは、いくらダッシュしても、いくら長距離を走っても

筋肉は大きくなりません。

特に長距離を走ることでは筋肥大も筋力アップもまったく期待できません。それは、マラソン選手の体型をみれば一目瞭然ですね。

走るという動作において、1歩1歩で使う筋力は決して大きくありません。

持久力系のトレーニングとしては適する

使われる筋力は小さいとは言え、走れば疲れますよね。

それは走るというのが全身運動で、総合的に使うエネルギーは小さくないことを表しています。

そのため、インターバル走や中距離ダッシュのような走り込みや、長距離走などは、

ジョグ&ウォーキング

それぞれ、全身持久力や心肺機能など少しずつ目的は異なれど、持久力系のトレーニングとしては有用であると言えます。

単調な動きである

もう一つ、走り込みということでイメージする

ダッシュの繰り返し
長距離走

はいずれも、単調な動きであるということです。

ただ、全身の筋力と運動連鎖(力やエネルギーの連携連鎖)を巧みに使い全身を運ぶという動きが走ることですから、走ることがあらゆるスポーツの基本の動きとして、走り込みは重要なトレーニングであることは事実だと思います。

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なんのために、どんな走り込みをするのかを突き詰める

ここまでの走るという動作の特徴を整理した上で、

なんのためににどんな走り込みをするのか?
という、

目的と手段のマッチングを突き詰めて考えることが大切です。

 

たとえば、効果がないと述べた、球速アップのための走り込みですが、

もちろん、長距離走では目的と手段がマッチングはしていません。

しかし、下半身で生み出したエネルギーをいかに効率よく上に伝えるか(=運動連鎖)が球速アップには重要ですから、

そういう意味では下半身の筋力トレーニングを行い筋肥大、筋力アップを達成した上で、短距離ダッシュをしっかりインターバル時間を設けて全力で繰り返したり、上り坂の短距離ダッシュを繰り返すなどは効果が期待できる走り込みと言えるでしょう。

 

トレーニングの特異性という原則をおさえる

また、トレーニングには様々な原則がありますが、そのうちの1つに特異性というモノがあります。

これはスポーツの動作に近い動きのトレーニングをする必要があるということなんですが、

そういう意味では単調なダッシュやジョグなどだけでは特異性の原則から外れてしまいます。

 

それがテニスの例ですね。

テニス

そのため、テニスのフットワークのための走り込みで言えば、当然、短距離ダッシュの中で方向転換をそれもランダム性を加えながら(笛の合図など)組み込んでいくことなどがポイントになります。

まとめ

今回は効果がある走り込み、効果がない走り込みというテーマでお伝えしました。

当たり前のことながら、走り込みといってもさまざまな方法があり、目的にマッチした走り込みを行うことで十分効果がある走り込みができると考えております。

突き詰めていきましょう!

診察ご希望の方
当サイト管理人 歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師

川崎市立井田病院
景翠会 金沢病院
さくら通り整形外科

各非常勤医師

関東の複数病院において外来診療・手術を行っている。
ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

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