バレーボール選手の身長の高い低いは不平等!?身長制の導入は?

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バレーボール選手は日本でも人気のスポーツの1つですが、民族的に身長が高くない日本人の代表である日本代表チーム、特に男子は世界的には苦戦しています。

やはり身長が低いと無理なんじゃないか・・・
身長によって階級制(身長製)を導入すべきじゃないか・・・

なんていう意見も出ることがあります。

 

今回はこのバレーボールの身長の高い、低いについての情報を整理して、わたくしの個人的な意見をお伝えしたいと思います。

こんにちは、整形外科医でスポーツメディカルコーチの歌島です。本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

世界の国別代表の平均身長

まず世界の国別代表の平均身長を見ていきましょう。

2017年グラチャンバレーは日本は全敗で最下位に終わってしまいました。その出場国の順位と平均身長です。

  • 1位:ブラジル代表は198.1cm
  • 2位:イタリア代表は197.8cm
  • 3位:イラン代表は197.5cm
  • 4位:アメリカ代表は198.3cm
  • 5位:フランス代表は196.8cm
  • 6位:日本代表は190.9cm

最小でもフランス代表と5.9cm違い、
最大でアメリカ代表と7.4cm、平均身長が違います。

さらに腕の長さも身長と相関関係が当然ありますので、腕を上に伸ばした高さで言えば、10cm近く違っておかしくありません。

バレーボールが直径21cmですから、その半分は立って腕を伸ばしただけで違うわけです。

バレーボールは間違いなく身長がモノを言うスポーツ

バレーボールはネットというボールが通過する高さの下限があり、逆に上限はありません。
いくら高いところから打ち下ろしてもいいわけですね。

これは当然、身長が高い方が有利です。

最高到達点はジャンプ力も加味されるが・・・

スパイクもブロックも、そして近年ではサーブもジャンプをして行うものですから、高い差と言っても、ジャンプ力が加味された最高到達点というのが重要視されます。

つまり、身長が低くてもジャンプ力があれば、高い選手を上回れる。

という理屈ですが、本当にそうでしょうか?

 

まず、このスタンディングでの10cm近い差を埋められるほどのトップレベルでのジャンプ力差をトレーニングで獲得するのは難しいということが言えます。

ジャンプ力というのは筋力だけでなく、瞬発力、パワーという要素が加味され、いわゆる生まれ持った「バネ」という筋肉の性質も大きく関与するパフォーマンスです。鍛えれば鍛えるほどジャンプ力が上がるというほど、スポーツ科学はまだ発達していません。

また、最高のジャンプでの最高到達点で常にプレーできるかと言えば、当然そんなわけがなく、ジャンプのタイミングをずらされることもあれば、横移動が間に合わないこともある、ということがあります。

それでも、スタンディングの高さはタイミングも関係なく、その高さは保証されているわけですからやはり有利です。

スピードで勝負すればいいと簡単に言うが・・・

また、高さで勝てなくても、コートの幅いっぱいをスピーディーに使うことで、ブロックを外したり、逆にブロックをスピードで枚数多くついていけばいいなんてことはよく言われます。

たしかに日本女子はこういったコンセプトで世界と渡り歩いている部分がありますよね。

しかし、これにも限界があります。

スピードを上げれば精度が落ちるという当然の話の中でミスが重なるということもありますが、

結局ジャンプしなくてもある程度の高さを持った選手たちは、ジャンプが少し遅れたとしても、十分な高さに到達してしまいます。

スピードを使うということにおいても身重差がハンデになってしまうんです。

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身長で階級を分ける身長制は?

ということで、身長で階級を分けるような身長制はどうなんだろう?というのは議論になり得るものです。

柔道やボクシングなどでは体重による階級がありますよね。それと似たイメージです。

団体スポーツによる階級制導入の難しさ

しかし、柔道やボクシングと違いバレーボールは団体スポーツです。

団体スポーツにおける階級制というのはいくつか問題を抱えています。

まずは平均身長というものを使うことになると思いますが、その計算が煩雑であるということ。

さらには、平均身長を上げてしまうが故に、身長が高い選手を使いにくくなってしまうという差別的な意味合い

また、シンプルにそういった制限を設けること自体がスポーツをつまらなくしてしまうという批判もあるかもしれません。

身長制の導入例

調べてみると、

大阪府学生バレーボール6人制身長制優勝大会

というものが開催されていて、

 

それは身長が男子175cm以下、女子165cm以下の選手で構成されたチー
ムとしています。

これは思い切った身長制ですね。

176cm以上の選手は参加できないという割り切り方です。

これもバリエーションとしてはアリかもしれませんが・・・

平均身長で制限した大会と無制限の大会を2種類やる

僕の案としては、

常にコートに入っている全選手(ベンチの選手は含まない)の平均身長を

男子なら185cm未満とし、
女子なら175cm未満として、

常に交代選手が入るときは平均身長を超えてないか審判がチェックしながら(そんなシステムは簡単にできるはず)、試合をやっていくのがいいと思います。

 

そして、背の高い選手を使いたければ、平均身長を下げるために背の低い選手も使うことができますし、そういった戦略的な面白さという側面を期待したい方法です。

計算が煩雑であるということは現代のテクノロジーなら問題なく、身長が高い選手に対する差別というのは考え方の問題で、僕は特に差別には思えないので障壁とは言いがたいかなと感じています。

それでも身長が高いスーパースターが揃った試合が見たくなることもあるでしょうし、もともとの平均身長が高い国は多くのバレーボール選手が選ばれず、身長が低い選手を選ばなくてはいけなくなることもあり得るので、そう考えると、制限なしの大会と2種類用意するのもいいのかなと思います。

2種類っていうのはどうかと思う人もいるかもしれませんが、階級制ってそういうもので、柔道やボクシングなんてもっといくつもの階級に分かれていますよね。

生まれつきの要素が強いスポーツはトップレベルの世界戦略に苦戦する

現状のルールで精一杯努力している選手や指導者、関係者には怒られてしまう話だと思うのですが、バレーボール日本代表(特に男子)が世界トップレベルに登りつめるという道においては僕は少し絶望感を抱いてしまいます。

諦めては絶対いけないのですが、それでもどうしても絶望感をぬぐい去れないのです。これは僕だけではないはずです。

そして、やはり身長という生まれつきの要素が大きなスポーツというのは、全世界におけるメジャースポーツとしては少し広がりにくいのではないか?と考えています。

実はバレーボールと同様に身長がモノを言う、バスケットボールは競技人口では世界一と言われています。

しかし、国別対抗戦やトップレベルのクラブチームの世界大会の広がり、規模という意味ではサッカーに遠く及びません。

サッカーは身長が高い選手も低い選手もどちらも活躍でき、生まれつきの要素がバスケットボールに比べれば小さいと言えます。世界一のサッカー選手と言われるリオネル・メッシ選手は170cmです。

日本はサッカーにおいても世界のトップレベルには今一歩届いておりませんが、それでもバレーボール男子のような絶望感はありません。

そこにヒントがあるような気がします。

 

ワールドカップでの躍進を夢見て、Jリーグや世界で活躍する日本選手を応援することで、日本のトップレベルも発展し、プロスポーツとしての文化も根付いていく。

しかし、「世界的には弱いんだよなぁ・・・」と絶望感を抱きながらでは、その国のプロスポーツの盛り上がりはどうしてもイマイチになってしまいます。

そういう意味でも身長制を導入して、平均身長制限のある大会では日本は強い、もしくは強くなる見込みが十分ある!とみんなが思えれば、Vリーグももっと盛り上がってくれるんじゃないかなんて思っているのですが、いかがでしょうか。

まとめ

僕はバレーボールの協会に繋がりがあるわけでもないですし、特に競技レベルの経験者でもありません。

完全に外から応援している人間としての意見で、

「勝手なことを言ってるなぁ」

と思われてしかたないと思っています。

でも、僕は才能で、生まれつきの要素でスポーツパフォーマンスの優劣が決まってしまうというのが大嫌いな人間で、

「才能」を「想い」で上回る!

ということをミッションにスポーツ選手と関わり、指導しているので、ちょっと無責任な意見とは言え、私見を述べさせていただきました。

ちょっと蛇足ですが、通常

「才能」を「努力」で上回る!

というほうがしっくりくるかもしれませんが、

うまくなりたい、勝ちたい、飛躍したい「想い」が強い人は、「努力」を「努力」とは思わないはずで、「努力」という言葉は使わないようにしているので、

「才能」を「想い」で上回る!

というキャッチフレーズを自分の中で大切にしています。

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