ヤブ医者の特徴を自戒を込めて専門医が解説

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情報発信をするようになって、
整形外科の診療に満足できない方からの
相談を多くいただくようになりました。

どういう整形外科医が問題なのでしょうか?

その典型的なパターンが見えてきました。

自戒を込めてお伝えします。

 

こんにちは、整形外科医でスポーツメディカルコーチの歌島です。本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

手術しか興味ない整形外科医

1つ目は手術しか興味ない整形外科医です。

arthroscope surgery

勤務医や僕のように非常勤で手術をしている
整形外科医に多いのですが、

手術しか興味ない整形外科医は
手術適応でない症状には興味がありません。

だから、患者さんから何で痛いのか?
どうしたらいいのか?

という問いに親身に答えることはしません。

「何で痛いかはわかりませんが、手術は必要ないと思うので痛み止めで様子みてください」

この手の人は、
手術後に痛みが残ったり、回復が思わしくない時も

「手術はうまくいったので、あとは自分でどうにかしてください」

というスタンスになってしまう傾向があります。

僕も手術をする整形外科医ですが、
「このような医師とは180度違います!」
とは言えません。

だからこそ自戒を込めているわけですが、

 

さきほどの手術しか興味がない整形外科医の典型的コメント

「何で痛いかはわかりませんが、手術は必要ないと思うので痛み止めで様子みてください」

僕だったら、

「何で痛いかわかりませんが、診察と検査の結果として考えているのはこれとこれです。もしかしたら、これもあり得ます。とすると、痛み止めで経過を見ているうちに自然と良くなる可能性が高いです」

と同じ結論でもずいぶん違う言い方になります。

 

「手術はうまくいったので、あとは自分でどうにかしてください」

これも

「手術でもともとの痛みの原因は改善できていると思いますが、今の症状はこういった原因が考えられます。ですので、こういうことに注意してトレーニングしてみてください」

と言うと思います。

 

これは別に表面的なコミュニケーション能力の話ではなくて、意識の問題です。

そういう意味では手術しか興味ない医師とは意識は違います。

診療報酬にしか興味がない開業医

今日はもう1つのパターン、
診療報酬しか興味がない開業医です。

開業医は医師であり経営者です。

経営者の視点が強すぎると、
非常に残念な診療スタイルに
成り下がりかねません。

 

整形外科のクリニックの1つの大きな収入源は、
物理療法です。

いわゆる電気を当てる治療だったり、首や腰の牽引療法だったりという、外からの物理的な治療ということですね。

繁盛している整形外科クリニックで待合がいっぱいになっている時も、意外と医師の診療は少なくて物理療法の患者さんが多いというケースは多々あります。

それ自体、別に悪いことじゃないんですが、

物理療法を続けても痛みが改善しないケースも少なくありません。

 

そんな時に気軽に相談できる医師がいるのかどうか?

そして、相談してくれた時にしっかりとした説明とともに治療方針を提示できる医師なのかどうか?

これはそのクリニックの生命線であるように思います。

 

しかし、残念ながら、

「電気当てても良くならないけど、先生は見てくれない」

「良くならないから相談したけど、何の説明もなく注射された」

なんて、しょっちゅう聞く話です。

 

いや、僕も外でそう言われてないとは限らないので、やはり、自戒を込めます!

診療報酬しか興味ない医師は、
物理療法で良くならない患者さんの
「相談に乗る」という
お金にならないことはしたくない…
のかもしれません。

さすがに僕はその気持ちは
さっぱりわからないので、
かもしれないとしか言えませんが。

注射ももちろん、治療として
とてもいい選択肢です。

 

すべては、
痛みなどの症状の原因を追求しながら、

その原因を改善していく手段として、
物理療法も注射も説明のもとでやっていく。

なんか、当たり前すぎて恥ずかしくなりますが、
それができてないから、
不満を抱く人がおられるのでしょう。

 

このブログは整形外科医よりも
はるかに多くの治療を受ける側の人が
ご覧になっていますから、

そういった人に対しては、
「こんな医師ばかり…ではありません。」
ということは伝えたいですね。

 

前回と今回、解説した、

「手術しか興味ない整形外科医」
「診療報酬しか興味ない開業医」

のように見えてしまうことはあるかもしれませんが、

あまりに早く見切りをつける人が多いな

というのも思うところです。

「説明がなかった」

と言いつつも、

それは「十分な説明がなかった」
ということだったり、

「自分が納得いく説明がなかった」
ということだったりします。

 

それなら、
もう一歩踏み込んで、

質問をすることが大切です。

 

そうすれば良いアドバイスが
引き出せるかもしれません。

ぶっきらぼうだったり、
怖い先生が多いのも事実ですが、

そこは自分の身体のことですから、
どんどん使っていく意識がいいかなと思います。

病気・ケガしか興味がない医師

今日はヤブ医者というのは言いすぎかもしれませんが、

「病気・ケガしか興味がない医師」

というお話です。

え?それって普通じゃない?

と思われるかもしれませんが、

本当に大切なのは
「病気やケガをした患者さんという人」を
ちゃんと見ることができるか?だと思います。

それを「人」は見ずに、
「病気・ケガ」のみを見れば、

それは教科書通りの治療を押しつける、
もしくは自分の価値観を押しつける医師になってしまいます。

 

例えば、肩の腱板が切れてしまっている人がいます。

教科書的には高齢者でなければ、手術での修復が適応となります。
逆に言うと、80歳を越えるような高齢者であれば、
手術せずに治療するのが教科書的治療です。

しかし、同じ82歳の腱板断裂でも

Aさんはまだまだグランドゴルフをするし、
釣りにも行っている。

Bさんは施設でのんびり読書やテレビを見るだけで、
身の回りの世話もスタッフがやってくれている。

という二人なら、全然違うわけですね。

 

僕ならAさんには手術を勧めるかもしれません。

逆にBさんが70代でも手術は希望がなければ、
オススメしないかもしれません。

 

患者さん一人一人を
イチ個人として見る

当然過ぎることでも、病気やケガの治療と戦っていると、
つい、おろそかにしがちな視点です。

もし、このように
「病気・ケガしか興味がない医師」の診療を受けるとすれば、
教科書的、もしくはその医師が思う一般的な治療を
いつのまにか進められてしまいかねません。

そんなときは、あなた自身が
「何に困っていて、どうなりたいのか?」
ということをお話するようにしてみてはいかがでしょうか。

この反応でその医師が信頼できるか、
ヤブ医者(あまりこの言葉は使いたくないですが)か
というのがわかるかもしれません。

例えば、

「釣りをするときに、この肩が痛いせいで、網が扱えずに逃がしちゃうんだよなぁ。」

なんて話でもいいんです。

そこで、「まあ、釣りは諦めましょう」

で済ませてしまう医師であれば、ちょっと考えモノですね。

セカンドオピニオンや転医の紹介状を書かない医師

次は
セカンドオピニオンや転医を拒否する医師

です。

他の医師の意見を聞きたい、他の病院の治療を受けてみたいというときに紹介状と検査画像をお願いすると、何かしらの理由をつけて拒否する医師がいるようです。

拒否はしなくてもあからさまに態度が変わったり、表情が激変することも。

これはあまりに器が小さいですね。
情けなくなります。

僕も当然紹介状を依頼されることがあります。

例えば肩関節手術であれば船橋整形外科の菅谷先生が全国的にも有名で、僕も勉強させてもらったこともあります。

そちらに行ってみたいと言われて紹介状を書いた経験は2–3回あります。

菅谷先生は日本で1番上手な先生かもしれません。ただ、僕自身、手術させてもらう時には誰よりも上手いつもりで手術に臨みます。そうしないと患者さんに失礼ですからね。

ただ、もう一方では僕が手術しなくても結果、患者さんがよくなってくれればオッケーなんですね。その手段として菅谷先生にお任せするのであれば、それは僕としても安心なので、患者さんの希望であれば躊躇なく紹介状と検査画像を提供します。

これが普通だと思っていたんですけど、そうでもないようです。

 

その悪影響は患者さんのドクターショッピングという結果にもつながります。

患者さんは主治医にセカンドオピニオンや転医を言い出せずに、こっそり他院を受診します。

このケースがすごく多い。

僕の外来にもこれでいらっしゃる人が多いんですが、余程遠方でもない限り、紹介状と検査画像をもらってきてくださいとお伝えします。

今までいろんな検査や治療を受けてきてのに、それを受け継がないまま、ゼロから治療をするのは患者さんにとってもマイナスでしかありません。

単に紹介状をもらうのは申し訳ないと軽い気持ちで紹介状なしで受診された方には

「ご自分の身体のことですから、主治医に遠慮して紹介状をもらわないのはナシです。厳しい言い方ですが、それは治療に対する覚悟が足りないと思ってください。(そこにハードルを抱かせる医師たちが作る雰囲気が諸悪の根源ですが)」

とすら言うこともあります。

と言っても、本気で怖い医師も結構いるようで、
泣きそうになりながら、どうしても紹介状は頼めないとおっしゃる人すらいます。

悩ましい問題です。

まとめ

すべて自戒を込めていますので、
僕はこれらを完璧に正しくできている!
と豪語するつもりはありません。

むしろ、そういう医師が
程度の差こそあれ
結構いるということ、

そして、それならそれとして、
診療を受ける側も
やりようがある…かもしれない
ということがとくにお伝えしたいことです。

診察ご希望の方
当サイト管理人 歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師

川崎市立井田病院
景翠会 金沢病院
さくら通り整形外科

各非常勤医師

関東の複数病院において外来診療・手術を行っている。
ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

歌島のプロフィール
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