運動神経を良くする方法 スポーツ専門医の視点

この記事は4分で読めます

運動神経の良さは生まれつきなのか!?

良くする方法はないのか?

年齢が進んだら、もう良くならないのか?
遺伝は関係ある?

そんな疑問、一度は持ったことがあるのではないでしょうか?

 

回答から言うと、

運動神経を良くする方法はあります
鍛えられます!

もちろん、運動神経に遺伝や年齢が関係ないわけではないです。

当然才能と呼ばれる領域はありますし、小学校低学年あたりのゴールデンエイジという領域もあるわけですから。

 

なんか、矛盾してない?

と思わせてしまうかもしれませんが、

どんなに才能がなくても
どんなにご年齢が高くても
鍛えること自体は当然できて、

そして、この運動神経は脳神経の領域ですから、事実上、限りない

と言えます。

こんにちは、整形外科医でスポーツメディカルコーチの歌島です。本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それでは具体的な運動神経を良くする方法を考えていきましょう。

運動神経の定義:そもそも運動神経って何?

まずは運動神経とはなんぞや!?
ということから入らないといけません。

定義ですね。

それは

自分の身体をイメージ通り動かす力

と定義したいと思います。

通常、どんな人も自分の脳内でイメージした動きと実際に動かしてみた動きは違いが出てしまいます。

このギャップが大きければ大きいほど運動神経が悪いと言われてしまうと思います。

 

例えば、学校の先生が
跳び箱の跳び方をデモンストレーションとして、
見本を見せてくれたとして、

運動神経がいい子どもは
それを真似して上手に跳びますが、

運動神経が悪い子は
どうしても先生の見本とは
随分と違う動きになってしまいます。

みな子どもたちは
先生の見本を見て同じようにやりたい
とイメージします。
しかし、その再現能力に差があるわけですね。

運動神経が悪い3つの原因

この例で
運動神経が悪い子が
先生の見本を再現できないのは

主に3つの原因が考えられます。

  1. 単純に筋力やバネなどのフィジカルが足りない
  2. 自分の脳内で描くイメージが間違っているか、クリアでない
  3. 脳内でのイメージと実際の自分の動きにギャップがある

3番目だけかと思いきや、1,2番目もとても重要でありうる原因ですよね。

単純に筋力やバネなどのフィジカルが足りない

1番目は狭い意味では運動神経には入りませんが、
このフィジカルが著しく弱いと
2,3番の足を引っ張るので
運動神経が悪く感じられます。

逆にフィジカルが強いだけで、
いい意味で運動神経が良いと勘違いして、
2,3番にいい影響を及ぼすこともあるわけです。

このいい意味での勘違いは、
本気で勘違いしている間は
それはエフィカシーが高い状態です。

※エフィカシー:真の自信とも言うべき自分のゴール達成能力に対する自己評価のこと

 

とすれば、脳内情報処理がメインである
2,3番に好影響なのは当然です。

つまり、
1番目:単純に筋力やバネなどのフィジカルが足りない

という原因は、運動神経とは厳密には違いますが、
重要な要素であるということですね。

自分の脳内で描くイメージが間違っているか、クリアでない

脳内で次にする運動をイメージして、
それを実際に行うというのはどんな運動もそうです。

とっさに反応したと思える運動でも、
脊髄反射の一部の筋収縮以外は
しっかり脳でイメージが描かれた結果です。

しかし、多くの人はこのイメージが貧弱です。

見よう見まねをしようと思っても、
そのお手本を脳内で
そのまま再現することができない人が多いです。

 

それには2つの大きな要因があります。

1つは知識・経験不足

もう1つはホメオスタシス

です。

知識・経験不足というのは、
そのお手本の動きのどこがポイントなのかが
わからないということです。

例えば、跳び箱の跳び方を先生が
手本として見せてくれても、
漠然と見ただけなのと、

助走の勢い、踏切のタイミングと跳ぶ方向、
手のつく位置などなどのポイントが
何となくでも知識として持っていて、
それが入ってくるのとでは全然違います。

 

それは体育の教科書を読まないといけないわけではありません。
もちろん、それも1つの方法ですが、
運動神経のいい人は、
そのお手本と下手な人の違いを比べたり、
自分と手本を比べたりしながら、
お手本のポイントを掴み、イメージをクリアに正確にしていきます。

もう1つはホメオスタシスです。

極端な話、跳び箱なんて跳べない方が、
生命維持には良いわけです。
ですから、放っておくと跳べない自分を維持しようと
ホメオスタシスが働きます。

すると描くイメージもどうしても
「まだ」跳べない現実世界の自分の要素が入ってきてしまいます。

それが間違ったイメージにつながります。

その対策は、ひたすらにリラックスすることです。
現実世界から脳内を切り離すにはリラックスが1番大切です。

さらに、それと似たような意味で
楽しみながらワクワクしながらイメージするのもいいですね。

スポンサード リンク

脳内でのイメージと実際の自分の動きにギャップがある

最後に、

脳内でのイメージと実際の自分の動きにギャップがある

これについてですね。

いきなり最初に極論を言うと、
前回お伝えした

自分の脳内で描くイメージが間違っているか、クリアでない

という部分を完璧に解決しちゃうと・・・

つまり、

自分の脳内で描くイメージが正確で現実世界以上にクリアに臨場感がある。それもそのイメージは一人称(自分視点)である。

という状態まで達成できれば、

3番目の課題はなくなります。

 

つまり、脳内イメージが完全にクリアになってしまえば、
『脳内でのイメージと実際の自分の動きにギャップはなくなって、実現できてしまう』
というのが脳の働きの根本です。

 

しかし、この脳内イメージを完全に正確で完全にクリアにするというのは、
想像を絶するレベルの難関です。

1つの動作に含まれる情報量だけで
余裕で頭がパンクするレベルですから、
完璧に脳内イメージを仕上げることは
無理だと言ってもいいでしょう。

 

ですから、完璧を目指して脳内イメージをクリアに正確にしつつも、
やはり、その脳内イメージと実際の動作に生じてしまうギャップを
直接埋めていく作業が必要になります。

運動神経を良くする方法:イメージと動きのギャップを埋める

このその脳内イメージと実際の動作に生じてしまうギャップを
直接埋めていく具体的な方法、

これがメインの運動神経を良くする方法と言えると思いますが、

  • 脳内イメージと実際の動作のギャップを把握する
  • むやみに数をこなさない 小さな変化を大切にする

これをオススメします。

脳内イメージと実際の動作のギャップを把握する

これには動画で確認することが一番です。

 

もちろん、コーチや指導者に見てもらって指摘してもらいながら
というのは昔からやられていますが、

これはこれで「言葉」を介しての情報伝達で、
脳内イメージと実際の動作のギャップの他に、
指導者が見た情報とそれを言葉で表現した情報のギャップもできてしまいます。

ですから、同じ動画を指導者と確認しながら、
修正点を話し合うことが大切ですし、

自分で修正する場合は必ず動画を確認しないと、
ギャップの把握のしようがありません。

むやみに数をこなさない 小さな変化を大切にする

次にむやみに数をこなさない
ということです。

どうしても運動神経を良くしよう
運動能力を上げようとすると、

短絡的に反復練習で、数をこなせば自然と改善すると
そう思われがちですが、

脳内イメージと実際の動作のギャップがあるうちに、
それを認識せずに数をこなせば、

間違った動作を自分の中でどんどん強化する
ということになってしまいます。

つまり、下手になってしまう
運動神経が悪くなってしまう

とすら言える方向性なわけですね。

 

ですから、1番目でしっかりとギャップを把握して、
そのギャップを埋めるべく試行錯誤をしながら、

小さい変化を見逃さずに
小さい変化を積み重ねて、
ギャップを埋めるべく反復していく

ということが真の反復練習です。

まとめ

運動神経を良くするということをテーマに
その原則、基本的な考え方をお伝えしてきました。

運動神経という言葉を使っていますが、
結局は運動パフォーマンスを上げていく方法と言ってもいいと思います。

参考になれば幸いです。

診察ご希望の方
当サイト管理人 歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師

川崎市立井田病院
景翠会 金沢病院
さくら通り整形外科

各非常勤医師

関東の複数病院において外来診療・手術を行っている。
ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

歌島のプロフィール
診察のご相談はこちら
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
診察ご希望の方
当サイト管理人 歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師

川崎市立井田病院
景翠会 金沢病院
さくら通り整形外科

各非常勤医師

関東の複数病院において外来診療・手術を行っている。
ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

歌島のプロフィール
診察のご相談

アーカイブ