自重トレーニングとは?毎日やるべき?スポーツDr.がわかりやすく解説!

この記事は12分で読めます

今回は自重トレーニングについてです。

ちょうど先日、
自重トレーニングについての
質問をいただきましたので、

自重トレーニングを基礎から
毎日やってもいいのか、NGなのか?など
徐々に掘り下げていってみたいと思います。

トレーニング関連の記事は
どうしてもトレーニングメニューを
たくさん紹介するのが中心になりがちですが、

そんなのはyoutubeでいくらでもでてきますから、
それよりも基本的な原理や考え方を理解することが
何倍も重要です。

お届けするテーマは

  • そもそも自重トレーニングとは?
  • そのメリットとデメリットは?
  • どういう人が向いている?
  • 自重トレーニングは毎日やっていいのか?
  • 自重トレーニングで起こる筋肉痛は良いこと?悪いこと?
  • 自重トレーニングの効果的なメニューは?

といった感じです。

こんにちは、整形外科医でスポーツメディカルコーチの歌島です。本日も記事をご覧いただきありがとうございます。

それではいきましょう!

自重トレーニングとは?

まずは、そもそも自重トレーニングとは?

というお話ですね。

定義はそのまんまですが、
自分体重を負荷として使うトレーニングです。

一般的に自重トレーニングは
バーベルなどの器具による負荷をかけないので、
負荷が弱い安全なトレーニングである。

という言われ方がされます。

それゆえ毎日やっても大丈夫!と言われますが、
それに異を唱える人もいますね。

そこら辺は次に解説します。

 

この安全と言われる自重トレーニングですが、
リハビリテーションの分野では、

厳密には違いますが、

クローズドキネティックチェーンというものと自重トレーニングが内容的にかぶります。

リハビリテーションでも
筋力を鍛えていくわけですが、

最初は患部への負荷をコントロールし、
ピンポイントに筋肉に負荷をかけるために、
オープンキネティックチェーンと呼ばれる、
トレーニングを行います。

これは末端(手や足)がフリーな状態(=オープン)で行うトレーニングなので、
動きも、またかける負荷もある程度自由がききます。

よって、専門家指導の元、安全かつ段階的な筋力トレーニングができるわけです。

そのオープンキネティックチェーンによるトレーニングが進んだ後に、末端(手や足)が地面などに固定されたクローズドキネティックチェーン(自重トレーニングを含む)によるトレーニングに移行するという流れです。

ということは、自重トレーニングは必ずしも負荷が弱くて安全とは言えないということは、認識しておきたい部分です。

ということで、メリットやデメリットを含めて、
もう少し掘り下げて
自重トレーニングを捉えないと

その効果を引き出すことも、
安全に行うことも、
難しくなってしまいます。

自重トレーニングを毎日やることの是非

「超回復の原理があるんだから自重トレーニングだろうが毎日やったらダメだ」

と、言う人がいます。

本当でしょうか?

少なくとも間違い無いのは、
強烈な負荷をかけたウエイトトレーニングは
毎日やってはいけません。

それは冒頭のコメント通りですね。

 

ウエイトトレーニングで筋肉に負荷がかかり、
ミクロレベルで筋線維に傷が入って、
それを修復する過程で元の状態より太い線維、
線維の数が増えるなどの変化が起こる

それが筋肥大の原理ですね。

その回復が元の状態を超えるから
超回復と呼ばれ、
その時間にさらにトレーニングで負荷をかけると
回復できず、筋肉は傷むばかりで
強くならない。

ということです。

 

その超回復に要する時間が
1–3日とされ、
そのためウエイトトレーニングは週に2–3回が
適切と考えられているわけです。

 

ちょっと考えればわかる話ですが、
その超回復に要する時間は
トレーニングでかけた負荷に比例します。

強い負荷をかければ
回復に時間がかかりますが、

弱い負荷なら1日もかかりません。

ということは自重トレーニングの負荷であれば
毎日やっても
超回復の時間は取れているケースが多い

と言えます。

 

しかし、自重トレーニングの負荷でも、
10–15回で限界に来てしまうという
トレーニング種目や
初心者の人にとっては

毎日やると超回復の時間が取れていない
可能性があります。

あくまでも自分にとって
どのくらい筋肉に強い負荷をかけているのか?
ということを意識して頻度を決めるべきですね。

自重トレーニングで筋肉痛が来ないのは効いてない!?

「自重トレーニングで筋肉痛が来ないんだけど、効いてるのかな?」

と心配になる人がおられます。

 

筋肉痛はまだまだ解明されてないことが
多い症状ですが、

アスリートや筋トレ上級者で
筋肉痛を筋トレ効果の指標にしている人は
圧倒的少数派なはずです。

筋肉痛の有無を気にする人は、
筋トレで筋線維が傷んだせいで筋肉痛が起こる
⇨その傷んだ筋線維が超回復で強くなる、太くなる
⇨だから、筋肉痛は効果的な筋トレの指標

という考え方ですが、

もう少し抽象度を上げて考えたいところです。

それは、その筋肉にとっての
「いつもの状態」からかけ離れた刺激が
筋肉痛を起こす。

ということです。

恒常性維持機能=ホメオスタシス

ですね。

 

ですから、
アスリートやトレーニング上級者は
筋線維がある程度傷んだ状態が
「いつもの状態」なので、
そのトレーニング強度の割に
筋肉痛の頻度が低いわけです。

逆に運動不足の人が
たまに運動すると翌日の筋肉痛が必発なのも
ホメオスタシスで説明がつきます。

運動不足の人のたまの運動など、
筋肥大を起こすような負荷はかかってません。

ということで、
筋肉痛が来ない場合でも
効果を不安視する必要はないと言えます。

また、筋線維の傷み具合と比例しないのなら、
筋肉痛がある場合でも、
痛みが強くなければ自重トレーニングは
やってもいいということも言えますね。

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子どもに自重トレーニング推奨される理由

最初に自重トレーニングの定義と
一般的なイメージをお伝えして、
もう少し掘り下げる必要性を解説しました。

まず自重トレーニングは
自分の体重を使ったトレーニングですから、
ウエイトトレーニングのように
負荷を自由に調整できません。

大抵はその自分の体重というのは、
いつも支えている負荷ですから、
強力な筋肥大が期待できるほどの負荷でない
ということは確かです。

そういう意味では安全で弱めの負荷と
言ってもいいかもしれません。

 

特にまだ骨格が成熟せず、
軟骨成分が多い中で、
成長の見込みがある子どもにおいて、

その骨、軟骨に過剰な負荷をかけることは
やはり、避けるべきという見方が大半です。

僕もそれには賛成で、
その年齢、年齢にあった負荷がある
というのは間違いないでしょう。

それにさらに個人差が絡みますので、
じゃあ、どのくらいが適切?
というのは簡単ではありませんが。

ただ、様々な運動能力の発達
という観点からすると、

  • パワーやスピード、巧みさなど多岐に渡る神経系の発達
  • ケガをしにくい身体作り

という方が子供の場合は重要だと思います。

 

となったときに、
子どもに対する自重トレーニングというのは、
ケガをしにくい身体作りの1つのバリエーションとして位置づけるべきかなと
そう考えています。

 

パフォーマンスアップのために、
筋肥大から筋力アップ

ということは、大人になってからでも十分できます。

プロになってからどんどん身体が大きくなる
プロ野球選手が多いですよね。

まぁ、それが万人にいい方向性かは別ですが、
(イチロー選手なんかは筋肥大はさせていないはずです。)

ただ、筋肥大を狙うにしても
子どもの時期は必要ないと思います。

子どもの時期にパフォーマンスを上げるためには、

  • 神経系を高めるための競技特性の高いトレーニング
  • 逆に競技から離れた動きで神経系に違う刺激を与える
  • そういったバリエーション豊かなトレーニングと多くの実戦に耐えうる体力とケガをしにくい身体作り

というところに重点を置きたいですね。

そういう視点から
筋肥大をやみくもに追い求めない
自重トレーニングは1つの有力な選択肢になります。

 

ただ、最初に説明したように、
傷害からの復帰目的のリハビリを考えると、

その負荷は安全とは言い難く、
調整不可な負荷というのはデメリットになりうる
わけです。

ということで、
次回は
「安全な自重トレーニング」と
「危険な自重トレーニング」の見極め方についてです。

安全な自重トレーニングと危険な自重トレーニングの見極め

一般的には怪我も痛みもない、
成長期を過ぎた大人であれば、
自重トレーニングは基本安全と考えて良い
と思います。

この安全 or 危険の判断が必要なのは、

  • 成長を妨げたり、未熟な軟骨を傷めたくない子ども
  • 怪我したり痛みがある部位がある人

になります。

 

子どもの場合は、
相応に体重も軽いわけですから、
自重の負荷は大きくありません。

そのため、普段から体重を支えている
下半身から体幹に関しては
あまり危険性は気にしなくていいでしょう。

ただ、野球とかテニス、卓球、バレーボール…
などなど、
肩から先の上肢に負荷がかかるスポーツを
やっている子どもには、

上肢の自重トレーニングは
少し慎重になる必要があります。

代表的なものは
腕立て伏せですよね。

そして、腕立て伏せは、
子どもにやらせる代表的なトレーニング
という印象が強いので、
意外に思う人もいると思います。

怪我の予防のためにも、
腕立て伏せに限らず、
肩周囲や上肢のトレーニングは
最低限行う価値はあると思います。

しかし、
普段は支えることのない腕で
体重を支えるトレーニングは

僕の目からは無闇に肘に肩に手首に
負荷をかけてるなというように映ります。

それなら、小さめのダンベルを持って
上腕三頭筋や大胸筋を鍛えればいい。

 

そして、なぜか腕立て伏せ、腹筋!
とこの2種目だけやらせる
少年スポーツ団が多くて、

数多ある筋肉の中で、
なんの根拠でその2種目に絞れた??
と突っ込みたくなる状況からは、
シンプルに卒業してほしいなと思います。

 

また、怪我や痛い部位がある人の考え方ですが、

シンプルに痛いトレーニングはもちろんダメです。

ただ、痛みまでは至らなくても、
怪我や痛みのある筋肉や関節に
負荷がかかる種目は、

自重という調整不可な負荷をかけるのは
慎重になるべきですね。

感覚的に負荷がかかるか否かは
わかるかと思いますが、

そのトレーニング種目において
体幹より下にある筋肉、関節には
負荷がかかると思っていいと思います。

自重トレーニングのメリット

「安全とか危険とかいいから、
さっさと自重トレーニングのメニューを教えろよ」

思っておられる人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、

スポーツや運動器に関わる話ほど、
理屈や背景から
しっかり理解しないと
瞬く間に落とし穴にはまります。

さて、今日は自重トレーニングのメリットをシンプルにリストアップ&解説して見ます。

特殊な機器が必要ないため、いつでもどこでもできる

まず1つめ、

特殊な機器が必要ないため、いつでもどこでもできる

ということです。

これが1番大きなメリットかなと思います。

特にこれは解説不要ですね。

複数の筋肉を実用的に鍛えられる

2つめのメリットは、

複数の筋肉を実用的に鍛えられる

という点です。

体重を支える筋肉はどの姿勢においても
1つじゃなく、複数の筋肉が協調しあっています。

それもほとんどのスポーツで使われるような実用的な筋力発揮に近いわけですね。

例えば、シーズンオフ
1つ1つの筋肉にターゲットを絞った
ウエイトトレーニングをした上で、
それらを統合する目的に
自重トレーニングを
シーズン前やシーズン中に行う
というのはオススメです。

負荷が強すぎない

3つめは、今までも解説しておりますが、
負荷が強すぎないということです。

負荷調節ができないというデメリットこそあれ、
自分の体重という、ごく自然な負荷は、
何十キロもするバーベルを担いでやる
スクワットや、
マシーントレーニングなどに比べれば、
負荷は強くないです。

それが、パフォーマンスを落としたくない
シーズン中や、

成長を妨げたくない子どもにとって、
メリットになるのは事実ですね。

ということで、3つほどメリットをお伝えしました。

次回はデメリットについて解説します。

自重トレーニングのデメリット

前回の自重トレーニングの
メリットと合わせて理解して腹落ちさせて、

その上であなたのトレーニングプログラムに
反映させていってください。

 自重トレーニングは負荷を調節できない

デメリット1つめです。

何度も言っている、自重トレーニングは負荷を調節できないという点です。

厳密には多少はできます。

例えば、懸垂も立派な自重トレーニングですが、
これを足をついての斜め懸垂にすれば
負荷は減ります。

ただ、ダンベル、バーベル、マシーンによる
負荷調節に比べれば、
あまりに大雑把ですね。

 負荷が弱すぎる

デメリット2つめは、
メリットと裏表ですが、

負荷が弱すぎるということです。

一般に筋肥大を起こすにはある程度の強い負荷
(10回で限界がくるくらいが一般的)が
必要と考えられています。

しかし、自重がその負荷になるのは、
相当な初心者に限られる
と言わざるを得ません。

ただ、負荷の考え方も変わってきていますし、
10RMでのウエイトトレーニングでないと、
筋肥大が起こらないなら、
筋トレをやったことがないのに、
ゴツゴツして人の説明がつきません。

そのため、自重トレーニングで
筋肥大が起こせない
というのは言い過ぎだと考えています。

1つの筋肉をターゲットに効率的に鍛えにくい

デメリット3つめもメリットと裏表ですが、
負荷が自重というざっくりしたものなので、

どうしても鍛える筋肉が複数絡んできます。

1つの筋肉をターゲットに効率的に鍛える
ということは難しいんですね。

それも筋肉1つ1つに対する刺激としては
不足しがちで筋肥大しにくい要因です。

重力に逆らう動きでしか負荷がかけられない

デメリット4つめは、
重力に逆らう動きでしか負荷がかけられない

ということです。

当然のことですが、
これもなかなか困ったものです。

このデメリットのため、肩や股関節の回旋運動などは鍛えにくいということがあります。

どれも致命的なデメリットではありませんが、
しっかり理解した上でメニューを組みたいですね。

子どもに対する自重トレーニングメニューの組み方・考え方

「新入部員を筋トレ漬けにしないでください」

いろいろメリット、デメリットを
お伝えしましたが、
やはり子どもの筋力トレーニングを考えた時に、
自重トレーニングはオススメです。

それに対して負荷が大きなウエイトトレーニングについては年齢もよく考える必要があります。

しかし、ウエイトトレーニング全盛の
スポーツ界においては、
そのウエイトトレーニングを本格化する年齢が
どんどん落ちてきている気がします。

何回か前にも解説しましたが、
どのレベルにあろうが、
どのスポーツだろうが、
僕の個人的意見としては高校1年生夏までは
筋肥大を意図的に狙ったトレーニングは
メリットがデメリットを上回りかねない。
と思っています。

高校1年生というのは、
新入部員になると思いますが、

多くの部活では、
この段階だと身体ができていないと理由で
技術練習は雑用に追われながら、
ひたすら基礎練と言う名の
筋トレに励むことになります。

これは危険だなと思う面があります。

それは身長の伸びの問題、
まだ未熟な骨格への影響、

そして、神経系の発達が
ギリギリまだまだ期待できる段階で、
ただただ単純動作の筋トレに
終始するもったいなさ

これらが要因です。

 

ですから、新入部員には、
その部活の競技特性にあったトレーニング

つまり、特有の動きを獲得するための
エクササイズと、

さらに怪我をしにくい身体を作るために、
体幹とインナーマッスルのトレーニング、

そして、サーキットトレーニングなどで、
全身持久力を鍛える

というのが基本ラインだと思っています。

 

このサーキットトレーニングの中で
自重トレーニングは盛り込めるものですね。

特にこの目的に合わせるとすれば、
盛り込む自重トレーニングは
体幹筋群を鍛えるものにするのがオススメです。

ザッとですが
トレーニング、競技の本質を捉えると
高校という3年間の計画も
見直さないといけない部活動は
日本全国ゴロゴロしてると思います。

子どもの自重トレーニングはケガ予防の視点を!

子どもにはとりあえず自重トレーニング

というところから、
1ステップ進めて、

どういった自重トレーニングをしていくべきかについて考えます。

子どものフィジカルにおいて
優先すべき課題は主に3つと考えています

  • 未熟な骨格への配慮
  • ケガをしにくい筋肉作り
  • 神経系のパフォーマンスアップ

その中で

未熟な骨格への配慮は自重トレーニングでは
たいていオーケーです。

逆に過度なウエイトトレーニングは
リスクがあります。

次に神経系のパフォーマンスアップ
これは自重トレーニングは管轄外ですね。

ということで、
「ケガをしにくい筋肉作り」

ということに自重トレーニングをどう使うか?

という視点が子どもの場合は大切と言えます。

 

子どもがケガをしにくいという視点で言うと、

常に考えておきたいのは、またまた出てきます、

未熟な骨格に対する負荷です。

内側側副靭帯_肘

例えば、内側型野球肘は靭帯の付着部が
まだ軟骨を含む幼若な状態なので
傷めやすいという性質が関係していますし、

オスグッドシュラッター病は
膝蓋腱という腱の付着部に軟骨を含むので
剥がれてしまうという状態です。

これらは成長過程において弱い部分に
繰り返す運動負荷がかかってしまった。

要は成長期のオーバーユースということになります。

 

それにはやりすぎないということが根本ですが、
もう一つは、
繰り返す運動負荷の1回1回の負荷を減らすことが
ケガを減らす方法

という考え方もできます。

例えば、内側型野球肘であれば
前腕屈筋群といって、手首や指を曲げる筋肉を鍛えると
靭帯の補強になることがわかっています。

ですから、ここを鍛えるということですね。

これは自重トレーニングでは難しいですね。

 

屈筋群はつまり曲げる筋肉なので、
自重負荷をかけにくいんですね。

腕立て伏せなどは上腕三頭筋という
伸筋を鍛えますよね。

ですから、自重トレーニングの解説シリーズですが、
子どもだからと言って自重トレーニングにこだわる意味はない
ということは肝に銘じておく必要があります。

 

また、もう一つ例で挙げた
オスグッドシュラッター病の予防としては
大腿四頭筋の訓練が基本です。

大腿四頭筋をマシーンなどを使って
何十キロもの負荷で鍛えると、

それは強烈な大腿四頭筋の筋出力が出て、
逆に膝蓋腱のストレスは増して、
オスグッドになりやすくなりますが、

スクワットやランジ系の
自重トレーニングで鍛えられる程度であれば、
むしろ、膝蓋骨の動きが安定して、
オスグッド予防になり得ます。

つまり、子どもにはとりあえず自重トレーニング
というよりは、

どんなケガを防いでいきたいか?
ということから逆算してメニューを構築していく
ということが大切です。

子どもの自重トレーニングで体幹を鍛えるときの注意点とメニュー

「体幹トレーニングの多くは自重トレーニング」

こんにちは、歌島です。
今日は体幹トレーニングと自重トレーニングについてです。

これはまったく概念が違う2つのトレーニングですが、
多くの体幹トレーニングは自重トレーニングになっていますね。

当然と言えば、当然なんですが、

体幹を鍛えるというのは、
「自分の身体」を動かすときに芯となる、幹となる
体幹を安定させるためのトレーニングですから、

その負荷は自重が中心になるわけです。

 

そして、それは
子どものケガをしにくい身体作り

という前回のテーマにおいても
大事なポイントです。

 

子どもはしなやかな身体、関節を持っていますが、
体幹は弱く、ぐらついています。
ふらふらです。

幼少期の転びやすさが表していますよね。

しかし、だんだんと成長と共に
パフォーマンスが上がってくると、

そのふらふら状態では
負荷に耐えきれないことや、
大きなケガにつながってしまうことが起こりえます。

 

そこで一般的に行われている
自重負荷の体幹トレーニングは特にオススメできるわけですね。

ただ、多くの体幹トレーニングは
同じ姿勢を保持して耐えるトレーニングが中心です。

代表的な体幹トレーニング:プランク

しかし、せっかくしなやかな、
やわらかい動きができる子どもを
このようなトレーニングで固めてしまうというのは

ちょっと違うかなというのも感じています。

そこで必ず子どもの体幹トレーニングでは
一般的にはアドバンスドトレーニングである、
四肢の動きを加えたモノにします。

それもできるだけ大きく動かすことを一番に意識させます。

例えばこんな感じですね。

このように、

大きな動きの中で体幹は安定させる
ということを覚えさせるというのがポイントです。

毎日の自重トレーニング 下半身・体幹基本セット

こんにちは、歌島です。

少しずつ具体的な話になってきました。

今日は怪我を防ぐための自重トレーニング
をいくつか紹介していきます。

 

基本的には自重トレーニングは
負荷が弱めなので
筋力がある程度ついたら
スロートレーニングの要領で
5から10秒くらいかけて1回の動作を行います。

まずはスクワットです。

これは臀筋群、ハムストリングス、大腿四頭筋と総合的に強力に鍛えられるトレーニングですが、
怪我防止という視点から、とくに子どもがやるスクワットは、

正しいフォームを体に覚えこませる
ということに集中しましょう。

骨盤の前傾、後傾のコントロール
体幹の安定
を意識しながらゆっくりフルスクワットが
できるようにします。

 

できるようになれば、
あとはウォームアップとして
疲れない程度に継続するのがいいですね。

 

なにしろ、正しいスクワットは
スポーツパフォーマンスや怪我予防に直結する
と考えていますので基本としたいです。

 

次にアウフバウトレーニングです。
要は股関節周囲の筋群を脚の自重負荷で
幅広い動きの中で鍛えていく

というものです。

さまざまな下肢の怪我…
足首の捻挫、膝の靭帯損傷なども、その根本の股関節の可動性と安定性が不足していると起こりやすくなります。

また、オスグッドなどの大腿四頭筋関連の問題もアウフバウで安定的に下肢を伸展位でコントロールする中で自然と鍛えられていきます。

そして、前回もお伝えしたような、
四肢のスイングを絡めたプランク系の体幹トレーニングですね。

このように

  • スクワット
  • アウフバウトレーニング
  • 体幹トレーニング

これを怪我防止のための自重トレーニングの
体幹下肢の基本セットとしていただければ
と思います。

上半身は自重トレーニングに固執する必要なし

「上半身で自重トレーニングに固執するのはナンセンス」

こちらは上肢の話です。

肩から手ですね。

自重トレーニングはもともとナチュラルにかかる負荷である体重を使ったトレーニングとして、
特に下肢では実用性が高いトレーニングが
多いわけですが、

こと上肢については少し考える必要があります。

それは上肢はそもそも体重を支える
ということから機能的に進化上、
解放されているということです。

にも関わらず、上肢のトレーニングを
自重トレーニングに固執すると、

前に話した、

とりあえず「寝ても覚めても腕立て、腹筋!!」
みたいなことになってしまいかねません。

目的意識もなく
バリエーションもなく、

なぜか上腕三頭筋と腹筋の筋持久力だけ高い
子どもたちになってしまいます。

とは言え、

例えば腕立て伏せを15回正しいフォームでできないというレベルでは基礎体力不足と言わざるを得ませんのでやるべきです。

また腕立て伏せと牽引はそういった、初心者レベルの基礎体力のためということに加え、
フォームを意識すると、
肩甲骨周囲筋のトレーニングとして活用できます。

まとめ

長くなりましたが自重トレーニング1つとっても、
これだけ考えることがあるわけですね。

基本となるメニューは動画もご紹介していますが、あなたなりの必要性を考え、自重トレーニングの特性を理解した上で毎日のメニューを組み立てていってください。

診察ご希望の方
当サイト管理人 歌島 大輔

スポーツ整形外科専門医師

川崎市立井田病院
景翠会 金沢病院
さくら通り整形外科

各非常勤医師

関東の複数病院において外来診療・手術を行っている。
ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

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ケガやスポーツ障害という「マイナス」から元通りという「ゼロ」を目指すのではなく、パフォーマンスに変革をもたらす「大きなプラス」を一緒に目指す情報発信やコーチング活動をライフワークとする。

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